Flavor of Life
日々の思いつきとこれまでの旅行記、音楽と本の感想などを稀にアップしていきます。
自分の感じたことをすっと言葉にすることに、ときに困難を覚えることがあります。
うまい表現がみつからない、というか。
「言葉をみつける過程」の記録としても位置づけていけたら、と思っています。

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日本橋                 
私は都市が好きだ。
都会の群集に紛れ込むことができるから。

煩雑で混沌としたところよりも、銀座や丸の内、赤坂等のオフィス街が落ち着く。

先日、日本橋三越本館と、マンダリンオリエンタルに行く機会があり、
日ごろの生活とのあまりのギャップを再認識しながらもそれを楽しみつつ、
新鮮なシャワーを浴びた。

先日、友達が、ボードレールがパリについて次のように語っていると
教えてくれた。

匿名の群集のなかにまぎれこんでいくこと、
多様な生活のうごめきと流れのなかで
自分もその一人として生活していることを感じること、、、
孤独なようで孤独を癒す不思議な都市空間


「多様な生活のうごめきと流れのなかで
自分もその一人として生活していることを感じる」という感覚は、
私がまさに12歳から言いたかったことで、言葉にすることができないことだった。

一番最初にこの感覚を覚えたのは、東京駅を出発する高速バスの中から
夜、日本橋や丸の内付近の東京の巨大ビルを間近に眺めたときだった。

ゆっくり走るバスの中から
無数に明かりのついているビルの部屋やマンションの部屋や、
日本橋の街の夕暮れを行きかう人々をみて、
それぞれの人に、それぞれのビルの一室に、それぞれの人生がある、
そして私は今バスの中にいる、と思った。

言葉にするのが難しい感覚だ。私の語彙では、いまだ言葉にしきれない。

12歳のときは、
「哀愁という意味がわかった」等と思って
10代特有の感傷に浸りつつ、
哀愁という言葉をやたら使っていた(使い方の誤用も多数あり笑)。


そして、日本橋が好きな私は、橋にかけて、
藤沢周平の短編集『橋ものがたり』をふと思い出した。

文庫本(新潮文庫)カバーより
幼な馴染のお蝶が、仕事場に幸助を訪ねてきた。奉公に出るからもう会えないと、別れを告げるために。「五年経ったら、二人でまた会おう」年季の明けた今、幸助は萬年橋の袂でお蝶を待つが・・・。(「約束」) 様々な人間が日毎行き交う江戸の橋を舞台に演じられる、出会いと別れ。市井の男女の喜怒哀楽の表情を瑞々しい筆致に描いて、絶賛を浴びた傑作時代小説。


このカバーにも紹介されている「約束」という冒頭の小説が、
この短編集のなかで一番好きだ。
個人の好みによると思うが、この短編集の中では「約束」が、
登場人物の心情に一番共感することができた。
揺れ動く心情や、情景の筆致も抜きんでていると思う。


五年間、ふたりは、携帯もパソコンもない中、
約束の日を心のよりどころとしながら、
異なる日々を歩み、
それぞれの辛苦を経て、成長するのだ。



: つれづれ : comments(4) : - : posted by kay :
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Comment








Baudelaire might not have said exactly the same thing, but getting lost in the city is certainly intoxicating. let us hope also that life will eventually grant some of us a resting isle in the midst of the multitude. may we be faithful till it brings us to people one can call home. how does the story end? well,the thrill is always in the suspense, but if he could live his life honestly so long, life will already be in his hands, come what may. .
posted by w : 2007/11/28 3:55 PM :
thanks so much for your comment. but, actually I don't get the meaning of below“the thrill・・・”. will you paraphrase that, please?
posted by kay : 2007/11/28 4:08 PM :
well, now I've got it vaguely what you wanna say...
As the story end, the expression implied a happy ending, which is one of why I like it. If it didnn't have a happy ending, I would never like it.
posted by kay : 2007/11/28 4:30 PM :
what i meant was ; i am tempted to ask how the story ends, but you live the story precisely because you are still not at the end of it. i can enjoy the novel as long as the ending is still not disclosed. but in real life, an ending will be another beginnng, the book is open-ended, so coming to the ending will add to the "thrill". as to my last sentence, i meant to say that the ending will already be lived in the way s/he lives before that. Kosuke seems to have lived honestly and faithfully. So I thought he was a happy man, whatever the ending is with Miss.Ochou, while it fortunately seems likely that they lived "happily ever after". .
posted by w : 2007/11/29 3:26 AM :
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